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東京都財政援助団体等監査結果について(1/21)

平成28年度~27年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成29年度実施監査)では、公益社団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

 

・公益社団法人A

 

(指摘事項)経理を明確に区分すべきもの

公益社団法人Aは、病院を運営するに当たり、局と基本協定を締結しており、同協定第15条には、指定管理業務を行うに当たり、他の事業と経理を明確に区分しなければならないとしている。ところで、経理の区分について見たところ、公益法人Aで作成される総勘定元帳及び正味財産増減計算書(以下「決算書等」という。)には、指定管理事業は公益的受託事業として経理区分されており、公益社団法人Aから各指定管理事業年度終了後に局へ提出された精算書と相違していることが認められた。この原因について、公益社団法人A及び局は、決算書等には、両年度において指定管理事業とともに他の事業である委託事業が含まれていること、また、平成27年度においては、公益法人A本部経費である役員退職慰労金引当金繰入81万56円と減価償却費45万7,007円が含まれていることを認識しているため、適正であるとしている。しかしながら、基本協定には、指定管理事業と他の事業との経理を明確に区分するとしていることから、決算書等において明確に区分すべきである。公益法人Aは、経理を明確に区分されたい。局は、経理を明確に区分するよう公益法人Aを指導されたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(2/21)

平成27年度~26年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成28年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

 

・公益財団法人A

(指摘事項)補助対象事業の実績を徴すべきもの

「平成27年度公益財団法人Aが行う事業に係る補助金交付要綱」に基づき財団に交付している補助金(10億8,221万1,368円)について、財団が局に提出した事業実績報告書を見たところ、補助事業実績について具体性に欠ける報告を行っている事業が2事業(補助金確定額1憶73万6,566円)あることが認められた。財団及び局は、後日別の資料により補助金対象事業の実績を報告・確認したとしているが、補助金の精算に当たり、要綱に基づく事業実績報告書により補助事業に係る規模等を局が確認しておらず、適切でない。財団は、補助事業に係る規模等を事業実績報告書に記載して局に報告されたい。局は、補助対象事業の実績を徴されたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(3/21)

平成27年度~26年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成28年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

 

・公益財団法人A

(指摘事項)補助金の実績報告書を経理内容に基づき適正に作成すべきもの

公益財団法人Aは「平成27年度公益財団法人Aに対する補助金交付綱領」に基づき、吐噶喇の補助金の交付を受けて事業を実施している。ところで、公益財団法人Aが都に提出した実績報告書を見たところ、事業実績内訳書のうち派遣事業費の額が公益財団法人Aの総勘定元帳に記帳されている費用の金額より、158万132円過大となっている。これは、公益財団法人Aから他団体に概算払いした旅費等の一部が年度末に戻入されたが、公益財団法人Aが実績報告書を作成するときに戻入分を対象経費から差し引かなかったことによるものである。公益財団法人Aは、実績報告書を適正に作成するとともに、過大に交付されている補助金を返還されたい。また、局は事業実績報告書の確認を誤りなく行われたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(4/21)

平成27年度~26年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成28年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)債権管理を適切に行うべきもの

B病院で、病院の平成27年度貸借対照表には、過年度医業外未収金18万9,542円、また、過年度その他未収金32万7,104円が計上(合計金額:51 万6,646円)されている。これらの債権は、退職した職員の職員住宅光熱水費や手当等返納金が未返済となっているものであり、病院は、督促、催告等の債権回収に向けた交渉を行い、その状況について記録し、債務者について必要な資料を整えておく必要がある。しかしながら、病院の債権管理状況を見たところ、病院には債権管理台帳等納付交渉の記録された台帳等が整備されておらず、また、監査日(平成28.10.13)現在、催告等の納付交渉が行われていない状況となっていることが認められた。このため、債務者は所在不明であり、また、時効の起点の時期も時効到来日も不明であり、債権管理がされていない状況にあり、適切ではない。公益財団法人Aは、過年度医業外未収金及び過年度その他未収金について、債権管理を適切に行われたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(5/21)

平成26年度~25年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成27年度実施監査)では、公益社団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

 

・公益社団法人A

(指摘事項)

(1)公益社団法人Aは、決算書に計上している指定管理に要した費用のうち、指定管理料の金額を上回っている額を事業報告書に記載していない。また、指定管理に係る協会の収益は、都からの受託収益(指定管理料)の他に寄附金及び雑収益があるが、局が定めている事業報告書の様式には収益を記載する欄がなく、公益社団法人Aは収益を報告していない。

(2)財務会計規程(平成21年7月1日規定第8号)第65条では、契約の相手方を決定したときは、契約書を作成するものとしている。作成原議を確認したところ、公益社団法人Aは契約書を作成していなかった。このことは、契約書が契約内容を証明するものであるにもかかわらず、公益社団法人Aは契約書の存在を確認せず請求書のみで代金456万8,580円を支払ったこととなり、適正でない。また、局は、作成に係る分担金の支出について、事業終了後、分担金の精算額の検査を行っているが、この際に契約書が作成されていないことを看過しており適正でない。公益社団法人Aは、契約事務及び経理事務を適正に行われたい。局は検査を適正に行われたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(6/21)

平成26年度~25年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成27年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)

(1)6月に支給する賞与の支給対象期間は、前年12月から当年5月となっており、会計処理においては、前年度の12月から3月までの4か月分について前年度の費用(給料手当及び法定福利費)として計上し、同額負債科目(賞与引当金又は未払費用)へ計上する必要があるところ、公益財団法人Aは引当金等を計上していない。 平成25年6月及び平成26年6月に支給した賞与について、前年度の費用として公社が計上すべき金額を計算すると、平成24年度に計上すべき金額は148万5,908円、平成25年度に計上すべき金額は149万3,481円となる。公益財団法人Aは、賞与等の会計処理を適正に行われたい。

(2)公益財団法人Aは、平成26年3月及び平成27年3月に実績がある超過勤務に対する手当を、平成26年4月及び平成27年4月に支給している。これら超過勤務手当は、それぞれ前年度である前月分の勤務実績に係る手当の支給であるため、発生主義会計に基づき、超過勤務の実績がある年度の費用(給料手当)として計上し、同額を負債科目(未払金等)へ計上する必要があるところ、公益財団法人Aは超過勤務の実績がある年度に費用等を計上していない。 平成26年3月及び平成27年3月に実績がある超過勤務手当について、当年度の費用として公益財団法人Aが計上すべき金額を計算すると平成25年度に計上すべき金額は60万4,242円、平成26年度に計上すべき金額は9万3,562円となる(監査事務局試算)。 公益財団法人Aは、超過勤務手当の会計処理を適正に行われたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(7/21)

平成26年度~25年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成27年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)小口現金運営要領に基づき小口現金の取扱いを適正に行うべきもの

公益財団法人Aは、財務規程において、「日々支払いを必要とする経費のうち1件の支払金額が5万円以下の支払いに要する経費で、請書等契約手続きをとることが効率的な事業執行を妨げると思料される場合に要する資金を、小口現金として前渡しすることができる」と定め、月ごとに30万円を限度とし各部署に必要な額を交付している。ところで、公益財団法人Aの「環境に係る調査研究及び技術開発等に関する事業」を主に所管するB研究所の小口現金の取扱いについてみたところ、監査日現在、同要領では小口現金は「確実な金融機関に預け入れることを原則とする」とされているにもかかわらず、口座開設等の手続きを行わないままB研究所において現金として保管しており、適正ではない。公益財団法人Aは、小口現金運営要領に基づき取扱いを適正に行われたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(8/21)

平成26年度~25年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成27年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)債権管理を適切に行うべきもの

公益財団法人Aの各契約書では、代金は請求書を受理した日の翌日から30日以内に支払わなければならないとされていることから、未収金が発生した月末に締め、翌月に行う請求書作成等の事務の期間を含める、未収金が発生してから支払いまでの期間は最長で3か月となる。しかしながら、未収金について見たところ、平成26年度末において未収金が発生してから回収しないまま3か月を超えているものがあり、その中には、監査日現在、平成24年度以前に発生した未収金で、回収に着手できずに滞っている事例も見られた。

これらは下記のいずれかが原因となり、生じたものである。

①請求書等の債権の存在を示す記録が残っていない。

②期日までの入金がない場合に督促が行われていない。

③債務者に対して未収金の残高確認をしていない。

公益財団法人Aは、債権管理を適切に行われたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(9/21)

平成26年度~25年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成27年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)未収金に係る会計処理を適正に行うべきもの

公益法人会計基準では、未収金については、「取得価額から貸倒引当金を控除した額をもって貸借対照表価額とする」とされている。金融商品に関する会計基準では、「債務者の財政状態及び経営成績等により、未収金を一般債権、貸倒懸念債権、破産更生債権等の3区分に分けた上で、各区分に応じて貸倒見積高を算定する」とされている。また、金融商品会計に関する実務指針によると、「未収金の回収がおおむね1年以上遅延している場合は貸倒懸念債権に区分され、貸倒見積高の算定に当たり、当該未収金から回収見込み額を控除した残額の50%を引き当てること」が例示されている。ところで、公益財団法人Aの平成26年度会計決算書では、貸倒引当金について「債権の貸し倒れによる損失に備えるため、貸倒実績率(過去3年間)により計上している。貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込み額を計上している。」としている。しかしながら、未収金に係る貸倒引当金の計上について見たところ、債権管理が適切に行われなかったことにより回収が滞っており、貸倒損失処理の可能性もあることから、金融商品会計に関する実務指針によれば貸倒懸念債権と区分すべき未収金がある。それにも関わらず、公益財団法人Aは、未収金のすべてを一般債権とし、貸倒実績率を用いた貸倒見積高の算定を行ったため、適正な貸倒見積高が算定されていない。この結果、平成26年度の貸倒引当金の金額が36万円過小(監査事務局試算)となり、未収金の貸借対照表価額適正でない。公益財団法人Aは、未収金に係る会計処理を適正に行われたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(10/21)

平成25年度~24年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成26年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)補助金の交付を適切に行うべきもの

局は、公益財団法人A事業補助金交付要綱(昭和59年7月5日付59総学一第172号)(以下「交付要綱」という。)に基づき、公益財団法人A(以下「財団」という。)に対して、平成25年度は、私立学校教育研究費補助事業等10の事業を一つにまとめて補助金の交付を行っている。また、財団は、当該補助金を活用して、各学校等へ助成金を交付している。

①私立学校教育研究費補助事業について、局は、9月と1月に財団へ補助金を交付していることから、財団が学校等へ助成する時期について見たところ、9月に交付した補助金について、財団は、学校等へ9月下旬に助成していたものの、1月交付の補助金については、3月下旬に各学校へ助成していることが認められた。しかしながら、財団が作成している事務処理フローによれば、財団が学校へ助成金を交付する時期は、3月下旬となっている。補助金は、財団が各学校へ助成する時期までに局が財団へ交付すれば良いものであることから、1月に交付する必要性はなく、財団が学校へ助成する直近となる3月に行うことが適切である。

②私立幼稚園防災備蓄倉庫整備費補助事業について、局は、9月と3月に財団へ補助金の交付していることから、補助金の精算状況について見たところ、平成26年5月中旬に、局は財団から補助金の返還を受けていることが認められた。しかしながら、整備が完了した後、幼稚園が財団に申請する期限は、平成26年1月31日であることから、3月初めに補助金の変更を行う際に申請状況を把握して、適切に変更交付決定を行っていれば、過大な補助金を交付することもなく、返還金に対する事務処理も不要となったものである。概算払いは、履行期の到来を待たずに概算額をもって支払うものであるから、当該事業の進捗状況や経理状況等を把握し、不要不急の資金交付とならないよう留意すべきである。局は、補助金の交付を適切に行われたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(11/21)

平成25年度~24年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成26年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)収納現金の取扱いを適正に行うべきもの

公益財団法人Aは、財務会計規程において、現金出納帳を備え、記帳しなければならないとしている。また、Bセンターに現金管理責任者を置き、毎日の現金出納終了後、現金手許在高と現金出納帳とを突合しなければならないとしている。ところで、Bセンターは、「パス」を販売しており、1か月分の売上金(収納現金)をまとめて本社総務部に持ち込んでいる。しかしながら、Bセンターは、この売上金(収納現金)について、販売実績表を作成し月末に現金の突合を行っているが、本来作成すべき現金出納帳には記帳しておらず、また、入金の都度、現金管理責任者による現金手許在高と現金出納帳との突合を行っておらず、適正でない。公益財団法人Aは、収納現金の取扱いを適正に行われたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(12/21)

平成25年度~24年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成26年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)引当金の計上基準に係る記載方法を見直すべきもの

「『公益法人会計基準』の運用指針」では、財務諸表に関する注記における「重要な会計方針」の項目において、引当金の計上基準を記す様式を示している。公益財団法人Aが作成している財務諸表における注記では、重要な会計方針として、退職給付引当金及び賞与引当金については計上基準を記載しているが、貸倒引当金(平成24年度:82万1,199円、平成25年度:105万526円)については、計上基準を記載していない。

(ア)貸倒引当金について

公益財団法人Aが定める財務会計規程では、貸倒引当金の計上基準について、「一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込み額を計上する。」としている。一方、決算書における実際の算出方法を確認したところ、企業会計で一般に用いられ、財務会計規程においても定めている貸倒実績率に代えて、税法上選択適用が認められている一括評価金銭債権の法定繰入率を用いて算出している。このため、協会は、財務会計規程と実際の算出方法とを整合させるとともに、計上基準について、重要な会計方針として注記に記載する必要がある。

(イ)賞与引当金について

財務会計規程では、賞与引当金の計上基準について「前期の支給実績に基づき、当期の負担相当額を計上する。」としており、財務諸表の注記においても同様の記載としている。しかしながら、この記載では、具体的な算出方法が明確ではなく、また、決算書における実際の算出方法は、翌期の支給見込額のうち当期に属する月数の割合を乗じる一般的な方法となっていることから、「従業員に対する賞与の支給に備えるため、支給見込額の当期負担分を計上する。」など、一般に使用されている記載とすべきである。公益財団法人Aは、引当金の計上について、財務会計規程と実際の算出方法とを整合させるとともに、財務諸表による情報開示が適切なものとなるよう、財務会計規程及び注記における計上基準に係る記載方法を見直されたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(13/21)

平成25年度~24年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成26年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)規定の整備及び資金運用手続を適正に行うべきもの

公益財団法人Aの基本財産のうち30億円については、公益財団法人A資金運用規程(平成22年規程第17号。以下「規程」という。)第3条第1項に基づき、代表理事が資金の運用責任者として円建て外債(いわゆる仕組債)、国債等によって運用している。資金運用に係る手続について、規程第7条第1項は、資金運用に当たって、関係金融商品を調査し、関係役員等との協議及び代表理事の決裁を求め、また、同条第2項は、金融商品が満期となり、引き続き同種の金融商品で運用を行う場合についても第1項に準じて事務処理を行わなければならないとしている。また、公益財団法人A文書管理規程(平成22年規程第 16号)第8条は、起案は文書で行うとし、同第9条は、決裁は原則として押印によるとしている。ところで、平成25年度において、円建て外債のうち1本(額面金額5億円)が証券会社から満期前に償還され国債に買い替えているため、これらの手続を見たところ、文書による稟議は行われておらず、一連の行為を全て代表理事が口頭で専決し、各理事に対しては電話により説明したほか、買い替え後に手紙を送付したとしている。稟議により各理事に協議せずに買い替えを行ったことについて、財団は、規程第7条第3項の条文を適用した緊急的な対応であったと説明する。しかしながら、証券会社等は、早期償還の決定から償還まで一定の日数を設けており、また、償還されることについては口座への入金受入れ等の手続を急ぐ必要があっても、どのような金融商品で運用するかについてまで、通常の手続を省略するほどの緊急性があるとはいえない。また、理事会において金融商品の運用状況(運用中の商品の利率等)が報告されていることから、より重要である5億円の金融商品の買い替えについても、理事会等にて報告を行う必要がある。さらに、電話及び事後送付の手紙は、稟議及び意思決定を経たものではないことから、定款第37条にある理事会に報告すべき事項の通知にも該当しない上、定款第36条で要求する理事全員の書面又は電磁的記録による同意の意思表示も求めていなかった。なお、規程第7条第3項は、速やかに適切な措置を講ずることを求めているが、稟議を省略することと同義ではない。通常、法人においては、コーポレート・ガバナンス(企業統治)を達成するために、緊急事態において講じた措置については、事後稟議を行うことを定めている。したがって、公益財団法人Aは、資金運用手続において、稟議により関係役員等に協議を行った上で代表理事の決裁を受ける必要があったところ、これを行っていなかったのは適正でない。また、緊急事態の場合に講じた措置について、事後稟議を行う旨の規定、理事会等において報告する義務に係る規定を整備する必要がある。財団は、規定の整備及び資金運用手続を適正に行われたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(14/21)

平成25年度~24年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成26年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)仕組債の償還・購入について

公益財団法人Aは、平成25年7月9日に、基本財産である5億円の仕組債が期限前に償還されたことから、平成25年7月22日に、額面5億円の別銘柄の仕組債を基本財産として購入している。しかしながら、この仕組債の償還・購入という一連の取引が、財団が持つ証券会社との取引口座には記録されているが、総勘定元帳等には記帳されていないことを確認した。

(ア)総勘定元帳へ記帳すべきもの

これらの取引は、取引実態を会計上適切に表すという公益法人会計基準の一般原則である「正規の簿記の原則」に基づき、仕組債の償還時には「基本財産(投資有価証券)」という資産の減少として、また、仕組債の購入時には「基本財産(投資有価証券)」という資産の増加として、総勘定元帳等に記帳する必要がある。したがって、5億円もの仕組債の償還・購入が総勘定元帳等に記帳されてない状況は、適正ではない。公益財団法人Aは、仕組債の償還・購入について、総勘定元帳等へ記帳されたい。

(イ) 財務諸表に対する注記への記載を適正に行うべきもの

公益法人会計基準の第5財務諸表の注記「基本財産及び特定資産の増減額及びその残高」は、貸借対照表の基本財産及び特定資産の期中の増減内容を説明するための注記項目である上で述べた財団の基本財産である仕組債については、期中の償還と購入により5億円の減少及び増加が生じているため、この増減内容は、総勘定元帳等への記帳とともに公益財団法人Aの平成25年度の財務諸表に対する注記「基本財産及び特定資産の増減額及びその残高」への記載が必要となるが、記載されておらず、適正ではない。公益財団法人Aは、財務諸表に対する注記への記載を適正に行われたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(15/21)

平成25年度~24年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成26年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)賞与等の会計処理を適正に行うべきもの

公益財団法人Aは、6月と12月に職員に対して賞与を支給している。賞与は公益財団法人A職員給与規程(平成22年規程第13号。以下「給与規程」という。)により支給するとされ、一方、給与規程では、賞与についての個別規定はなく、第9条において、「この規程に定めるもののほか、必要な事項は代表理事が別に定める。」としている。ところで、公益財団法人Aの平成24年度及び平成25年度の6月の賞与に関して「代表理事が別に定める」とする規定を確認したところ、個人別の支給額を算定した資料は存在するが、就業規程等で規定されるべき支給基準等(支給対象期間、査定方法、支給方法、支給日、支給対象者等)は定められておらず、賞与が職員のどの勤務実績・勤務期間に対して計算され、支払われたものであるか確認できない状況となっている。また、実際の賞与の支給については、平成22年度以降、年2回に分けて東京都職員の支給率に準拠して実施しており、前回支給月から当該支給月の前月までを支給対象期間とすることが慣行となっている。さらに、6月の賞与を算出した時点で勤続期間が6か月未満の職員については、一定割合を減額して支給している。これらの事実から、実態としての支給対象期間は、6月賞与の場合、12月から5月と考えられ、会計処理においては、この期間に応じた費用負担を行う必要がある。 すなわち、6月支給の賞与については、発生主義会計に基づき、前年度の12月から3月までの4か月分について前年度の費用(給料手当及び法定福利費)として計上し、同額を負債科目(賞与引当金又は未払費用)へ計上する必要があるところ、公益財団法人Aは引当金等を計上していない。公益財団法人Aは、賞与等の会計処理を適正に行われたい。また、公益財団法人Aは、賞与の支給基準等の明確化を検討されたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(16/21)

平成25年度~24年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成26年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)会計処理を適正に行うべきもの

公益財団法人Aは、事務所使用料や保険料の支払いを行っている。ところで、企業会計原則の費用収益対応の原則によれば、決算日現在において既に対価を支払ったが、その用役の提供を次期以降に受ける場合には、費用の繰延べの手続を行うこととなる。しかしながら、公益財団法人Aの会計処理状況を見たところ、事務所使用料や保険料の支払は、いずれも平成26年度のものであるにもかかわらず、平成25年度の費用として計上しており、費用の繰延べの手続を行っていないことが認められた。公益財団法人Aは、会計処理を適正に行われたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(17/21)

平成24年度~23年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成25年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)在庫管理及び収入管理を適正に行うべきもの

B会は、年会費を1,500円とし、会員に1年間有効の会員証を発行している。その運営は、公益財団法人Aの管理のもとで行われている。会員は、会員証を提示することにより、入園料が無料になるほか、各種情報を掲載している印刷物の送付や、講演会など会員向けの特別企画への参加などの特典を受けることができる。ところで、B会の会員証の管理状況について見たところ、出納簿には、未使用会員証の残枚数が「0」となっているにもかかわらず、監査日(平成25.9.26)現在、未使用会員証1,338枚(合計:200万7千円相当)が保管されていた。公益財団法人Aが、B会における未使用会員証について、現金及び物品に係る帳簿上の数値と実際の在高とを相違したままにしていたことは、在庫管理及び収入管理として、適正でない。公益財団法人Aは、B会の運営における在庫管理及び収入管理を適正に行われたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(18/21)

平成24年度~23年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成25年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)補助金の返還を求めるべきもの

局は、公益財団法人Aに対し、平成23年度公益財団法人Aに対する補助金交付要綱及び平成24年度公益財団法人Aに対する補助金交付要綱(以下「要綱」という。)に基づき、大会へ派遣する選手団のユニフォームの作成費用について補助金(平成23年度:610万7,052円、平成24年度:880万576円)を交付している。ところで、公益財団法人Aにおいてユニフォームの作成に係る補助金の実績報告について見たところ、補助金の内訳に、トレーニングパンツの購入費用(平成23年度:221万565円、平成 24年度:186万4,800円)が含まれていた。しかしながら、ユニフォームの作成に係る補助対象は、要綱において「本部役員用スーツ・帽子、本大会用セーター・帽子及び冬季大会用ロングコート」に限定されており、トレーニングパンツは補助対象に含まれていない。公益財団法人Aは、このため、トレーニングパンツの購入費用を各選手の私費負担分として、それぞれの所属競技団体を通じて徴収したにもかかわらず、誤って補助対象外のトレーニングパンツの購入費用を含んだ補助金の報告を局に行った。また、報告を審査した局は、公益財団法人Aからの報告には補助対象外の費用が含まれていたにもかかわらず、公益財団法人Aからの報告のとおりに補助金を交付した。この結果、公益財団法人Aは、監査日(平成25.10.18)現在、都からの補助金(平成23年度及び平成24年度合計金額:407万5,365円)を過大に収入しており、適正でない。公益財団法人Aは、過大に交付された補助金を返還されたい。局は、補助金の交付に係る審査を適正に行うとともに、公益財団法人Aに対し、補助金の返還を求められたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(19/21)

平成24年度~23年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成25年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)補助金を返還するべきもの

公益財団法人Aは、平成15年の統合により財団法人B協会からリゾート施設会員権を引き継ぎ、この会員権を時価より高い帳簿価格で資産計上し、中小企業に働く人々の健康管理等の促進を図るためにリゾート施設を提供する健康増進施設提供事業を自主事業として実施している。その後、平成21年度に、この会員権の一部を売却し、帳簿価格と売却価格との差額を譲渡損失として計上している。平成24年2月に行われた税務調査(対象年度:平成20年度~平成22年度)では、譲渡損失の額は、税務処理上、帳簿価格ではなく引継時の時価と売却価格との差額で計上するべきと指摘され、公益財団法人Aは、法人税、法人事業税等482万4,000円(以下「不足税額」という。)と、これに係る延滞税及び加算税49万2,000円を納税している。ところで、公益財団法人Aにおいて、平成24年度の公益財団法人A管理運営費補助金の執行状況について見たところ、不足税額は補助金の算定に含めていなかったにもかかわらず、延滞税及び加算税については補助金の算定に含めていたことが認められた。不足税額と延滞税及び加算税は、自主事業である健康増進施設提供事業に係る財産から生じたものであることから、延滞税及び加算税を公益財団法人A管理運営費補助金の算定に含めることは適切でない。このため、延滞税及び加算税に係る補助金49万2,000円が過大となっている。公益財団法人Aは、延滞税及び加算税に係る補助金を返還されたい。局は、補助金交付額の確定に当たり審査事務を適切に行うとともに、公益財団法人Aに対して補助金の返還を求められたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(20/21)

平成24年度~23年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成25年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)補助金の執行を適切に行うべきもの

公益財団法人Aにおいて、B支援事業とC振興事業の執行状況について見たところ、以下の状況が認められた。

(ア)局は、B支援事業補助金交付要綱に基づき、企業情報や下請企業に係る受発注情報などを提供する運営事業に要する経費について補助金を交付している。ところで、公益財団法人Aは、平成23年度のB支援事業補助金において、情報セキュリティ強化に係るサポートアドバイザーへの報償費108万円を補助金の算定に含めている。しかしながら、当該サポートアドバイザーの業務は、情報セキュリティに関する全社的取組として年次計画の策定及びそれに基づく取組の支援等であり、中小企業データベースの運営に係るものでは無いこと、同様の業務について平成24年度では公益財団法人A管理運営費補助金の算定に含めていることから、これをB支援補助金の算定に含めることは適切でない。

(イ)局は、C振興事業費補助金交付要綱に基づき、公益財団法人Aが行う下請企業の振興事業に要する経費について補助金を交付している。 ところで、公益財団法人Aは、平成24年度のC振興事業費補助金において、データベースのサーバ設置場所の変更、ソフトウェア更新・改修等に伴う経費461万5,345円を補助金の算定に含めている。しかしながら、当該経費は、データベースの運用形態の変更等を目的としたものであることから、運営支援補助金の算定に含めるべきであり、C振興事業補助金の算定に含めることは適切でない。局は、これらの状況を認め、両補助金を精算しており、適切でない。公益財団法人Aは、補助金の執行を適切に行われたい。 局は、補助金の審査を適切に行われたい。

 

東京都財政援助団体等監査結果について(21/21)

平成24年度~23年度補助金に対する東京都の財政援助団体等監査(平成25年度実施監査)では、公益財団法人に対し、以下のような指摘がなされています。

・公益財団法人A

(指摘事項)敷金に係る会計処理を適正に行うべきもの

公益財団法人Aは、「B大会」等を実施する国際交流事業や、選手の育成・強化と指導者の資質向上を図る競技力向上事業の拡充を図るため、平成24年2月に事務室を移転する必要が生じた。このため、公益財団法人Aは、平成24年2月29日、事務室賃貸借契約(契約期間:平成24.3.1~平成26.2.28、月額賃料:46万4,792円、敷金:464万7,920円、契約相手方:C)を締結した。ところで、敷金に係る会計処理の勘定科目について見たところ、公益財団法人Aは、敷金の全額(464万7,920円)を経常費用の「賃借料」としていた。しかしながら、複数年契約の事務所の敷金については、原則として、退去時には全額が返金されることから、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成18年法律第48号)及び公益法人会計基準に基づき、固定資産の「敷金」とする必要がある。公益財団法人Aが、事務所の敷金を固定資産の「敷金」に計上せず、経常費用の「賃借料」として会計処理したことは、適正でない。公益財団法人Aは、敷金に係る会計処理を適正に行われたい。

 

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