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日本私学振興財団に対する会計検査院決算検査報告(平成元年度)1/5

地方創生の一環として大都市圏への学生集中に対する是正策「定員管理の適正化」(入学定員充足率の不交付基準厳格化)が話題となっていましたが、当初予定されていた平成31年度からのペナルティ措置(入学定員充足率が100%を超える場合に超過入学者数に応じて減額)については今回見送られることになりました。(3年後を目途に実施の要否は再検討の予定)

私立大学等経常費補助金(特に一般補助)の算定においても、入学者数・入学定員・在籍学生数・収容定員等の学生に関わる数字は非常に重要なものとなっています。平成元年度のものとなりますが、会計検査院検査報告に日本私学振興財団「私立大学等経常費補助金」に関する在籍学生数申請誤りについての報告が「不当事項」として記載されています。

 

【私立大学等経常費補助金の経理が不当と認められるもの】

事業主体:学校法人A

年度:平成元

補助金交付額:652,306千円

不当と認める補助金額:3,595千円

上記の学校法人は、財団に提出した資料に、学校法人Aに在籍する昭和63年12月末日現在の学生数を506人と記入しており、財団では、この数値等に基づき、平成元年度の同学校法人に対する補助金を652,306,000円と算定していた。
しかし、上記の学生数は元年5月1日現在の在籍学生数であり、昭和63年12月末日現在の在籍学生数は534人であった。
したがって、この在籍学生数により算定すると、学生総定員に対する在籍学生数の割合、専任教員等の数に対する在籍学生数の割合等に基づいて算定した調整係数が下がることになるので、適正な補助金は648,711,000円となり、3,595,000円が過大に交付されていた。

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